その価格損していない?ボロ物件投資家の購入価格【不動産投資の始め方8】

購入金額の計算

不動産投資の成功の要否は、購入時点でほとんどが決まると言われています。
購入時点で失敗しないために、最初にいくらならその物件を購入するのかぶれない基準を作ることが大事です。
基準の考え方は色々とありますが、私たちの決めている基準を紹介します。

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自分が損しない価格かどうか

実勢価格を調査

まず、土地総合情報システム(https://www.land.mlit.go.jp/webland/)で実際に行われた過去の取引価格を調査します。
こちらは、過去に実際に売買された取引価格を調べられる情報システムです。
情報の鮮度としてはレインズに劣るようですが、国土交通省が監修しており、レインズと同様に、同等の情報が調べられます。
自分が買おうとしているエリアで近い条件の物件を探すと、そのエリアの相場観がわかるので、狙っている物件は更地でいくらになるのかを予測しておきます。
ただし、極端に低い取引価格もあるので、どれが相場の最低かは見極める必要があります。
そのまま転売もできる価格で購入していれば(決して転売はしませんが)、少なくとも損はしていないと判断できます。

①物件評価額(実勢価格)=過去の取引事例から推測した最低相場の価格

銀行で融資を受けられるのかどうか

銀行
次にその物件を銀行基準で評価したらどうなるのか確認します。

2-1.積算評価の確認

土地の路線価と土地面積から土地の相続税路線価評価額を算定します。
また、耐用年数内の建物であれば建物の評価も行います。

②物件評価額(積算)=積算評価額

積算評価に関する具体的な方法はこちらを参考にしてください。

2-2.収益性の確認

いくらで貸せるかのか確認

アットニフティ不動産などを活用し、自分の買おうとしている物件がいくらで賃貸できるそうか確認します。
注意点として、ポータルサイトに掲載されている物件は募集中で空室の部屋なので、自分の物件と同じ条件で最安の賃料相場を確認しておきます。

何年の融資を組めるか確認

自分が融資を受けようとする金融機関の現実的な融資年数を確認します。
例えば、耐用年数オーバーの物件を購入する場合、ある銀行なら10~12年、もっと厳しい銀行なら7年、公庫を利用するなら15年、公庫の「女性、若者/シニア起業家支援資金」なら20年などです。

銀行が融資可能な利回りを確認

目標とする返済比率と融資年数から、簡易的に目標とする物件の利回りを計算します。

目標利回り = 1/(融資年数×希望返済比率)+金利

収支の安全性を考慮すると返済比率は高くても50%以下(理想は30~40%程度)に抑える必要があります。
例えば、返済比率を50%、融資期間を15年、金利はストレスをかけて3%とすると、

目標利回り=1/(15×0.5)+0.03≒16.3%

これは16.3%の利回りの物件であれば、融資期間15年の金利3%で借りても、返済比率を50%に抑えられるということを意味しています。
金融機関では独自に収支計算を行っていますが、返済比率が50%以下になるような条件での評価であれば、細かい収支計算をしても大体評価上うまくいきます。
もちろん上記計算式は厳密な計算ではないので詳細な計算結果とはずれてきますが、購入時の利回りの目安としてはこれで十分です。
まとめると、金融機関の収支評価を意識した物件の目標利回りは、以下が目安になります。

融資期間目標利回り金融機関(耐用年数オーバー時の目安)
10年23%地銀、信金等
12年20%地銀、信金等
15年16%一部信金、公庫等
20年13%公庫、ノンバンク等

この収支評価は、銀行の評価をクリアするという目的もありますが、自分の資金繰りの観点からも利回りを考えておくことが重要です。

収益性から見た物件の価格

自分が使おうとする金融機関の融資年数から必要な利回りがわかりますので、そこから物件の収益価格を算出します。

③物件評価額(収益)=年間賃料/目標利回り

例えば、年間賃料が60万円で目標利回りが20%なら、ここでの評価額は300万円となります。

3.自分の基準価格を決める

上記で確認した①~③のそれぞれの価格を比べ、その中の最低価格を自分の基準価格とします。
例えば、以下のケースだと、最低の250万円を自分の基準価格とします。

 ①最低相場 = 300万円
 ②積算評価 = 270万円
 ③収益評価 = 250万円

この基準価格であれば、まず間違いなく買っても損はしません(むしろ超お買い得です)。
どのような物件を買うかによりますが、大規模リフォームが必要なボロ物件を買う際にはリフォーム費を含めて基準の金額を目標にします。

例えば、上記のケースでリフォームが100万円かかるなら、250万円から100万円を引いた150万円が購入時の目安です。

4.この価格をどのように使っていくのか

クエスチョン

銀行融資を考えると、②積算評価と③収益評価はクリアする物件を探す必要があります。
②積算評価と③収益評価がクリアしていれば、ほとんどの場合、①最低相場よりも低くなります。
そうなると、不動産投資の実務としては②積算評価と③収益評価を満足する物件をいかに探すかです。

とはいっても、現実的にはそのような物件はすぐに売れてしまうので、なかなか見つけることが難しく、できる限り理想に近づけながらどこかで妥協は必要です。
多少収益性が悪くても自己資金を多めに入れれば融資上は問題なく、積算評価を多少超えていても家賃で稼げるので長期的に見ればあまり問題ではありません。

矛盾するようですが、明確な基準を持ちつつも、相手のいる交渉事なので柔軟に考えることも必要です。

まとめ

不動産投資の購入価格の基準としては、以下を参考に考えましょう。

  • 過去の相場から判断し、損をしていないか
  • 銀行の評価基準で判断し、儲かる物件かどうか

自分の中でぶれない考え方を持って進めることで、狙った方向に進めるはずです。

次の記事では、物件調査で見るべきポイントをご紹介します。