火災保険の代理店になる方法!必要な手続きの全て【自主管理向け】

少額短期保険業者
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賃貸住宅に入居する際には、ほぼ必ず入居者に火災保険へ加入してもらっていると思います。
あまり知られていませんが、賃貸用の火災保険は、少額短期保険募集人という資格さえ取れば簡単に自分が代理店となって募集できます。
今回は火災保険の代理店になる具体的な方法を紹介していきます。

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少額短期保険とは何か!?

少額短期保険(しょうがくたんきほけん)とは、保険業法上の保険業のうち一定事業規模の範囲内において少額・短期の保険の引受けのみを行う事業のことで、それを行う業者を少額短期保険業者といいます。
少額短期保険は取り扱える保険の範囲が限られており、保険金額や保険期間も上限が設けれています。

保険金額の上限

  • 医療保険(入院給付金など):80万円
  • 病気による死亡:300万円
  • 傷害の死亡:600万円
  • 損害保険:1千万円

保険期間

  • 生命保険・医療保険:1年
  • 損害保険:2年

賃貸用物件を取り扱っている不動産会社のほとんどは少額短期保険の代理店として、火災保険を取り扱っており、入居者が契約する火災保険のほとんどはこの少額短期保険です。

少額短期保険の代理店になるメリット

入居者の火災保険を自分で契約できる

不動産会社で入居者が賃貸契約する場合、保証会社や火災保険も不動産会社がやってくれます。
しかし、自分自身で入居者を見つけて契約までする不動産投資家の場合、火災保険も自分で手配する必要があります。
少額短期保険の代理店になれば、火災保険も自分で契約することができます。

代理店手数料を稼げる

一般的に少額短期保険の代理店手数料は高いです。
自分で入居者を見つければ仲介手数料や広告費を節約でき、更に代理店手数料を稼ぐこともできます。

入居者の火災保険の補償を十分に活用できる

あまり知られていませんが、原状回復工事も火災保険を使って直せるところもあります。
例えば、破損・汚損の補償がある火災保険に入っていれば、入居者が誤って家具をぶつけて破損させた箇所など、火災保険で直せます。
いくら入居者の過失だとしても負担額が多いと退去時に修繕費で揉めて回収が困難になることもありますが、入居者の過失によるリスクを保険会社へ移転できるので、確実に回収できます。
いざというときに入居者の負担が少なくなるような補償内容の保険に入ってもらえば、結果して大家のリスクを下げられます。
自分自身で保険を選定し、事故報告も自分自身で行うことで、保険を最大限に活用できます。

どうすれば少額短期保険の代理店になれるのか??

少額短期保険は誰でも取り扱えるわけではなく、少額短期保険募集人」という資格の取得、少額短期保険会社との契約、財務局へ登録申請といった手続きが必要です。
一見面倒くさそうに見えますが、ほとんどを手厚くサポートしてもらえるので大変簡単です。
少額短期保険の代理店になる具体的な8つの手順を以下に紹介していきます。

①少額短期保険の中から、自分の扱いたい商品を選ぶ

まず最初に、どこの少額短期保険会社の代理店になるかを決めます。
具体的には、以下の商品一覧からめぼしい保険商品を探し、各保険会社のホームページで商品の詳細を確認し、自分の扱いたいものを1つ決めます。
 少額短期保険業者一覧:日本少額短期保険協会
 少額短期保険業者商品一覧:日本少額短期保険協会

最初の申込は1社限定ですが、乗合(のりあい)といって他の会社の商品も取り扱えるので、パッと見てとりあえず1社を選んでも問題はありません。
私の場合は、入居者の破損・汚損を補償してもらえる商品を取り扱っている会社を選びました。

②少額短期保険会社に代理店になりたいと連絡をする。

取り扱いたい商品のある少額短期保険会社へ、代理店になりたいと連絡をとります。
ほとんど少額短期保険会社のホームページには、代理店募集というページがあるので、そこから問い合わせをします。
会社によって対応は異なると思いますが、営業担当から電話があり、「定款変更」、「研修」、「試験」等の今後の具体的な方法を教えてくれます。

③法人の定款の目的変更手続きを行う

法人の場合は、定款の事業目的に「損害保険代理業」または「少額短期保険の代理業」が記載されている必要があります。
もし定款に上記のいずれかが記載されていない場合は、定款の目的変更の手続きを行います。

私の場合は、定款の目的に「少額短期保険代理業及び損害保険代理業」という記載を追加しました。
「少額短期保険代理業」の記載だけでも十分ですが、一緒に入れておいた方が今後追加で損害保険を扱うときにも定款の変更が不要ということで、一緒に目的に追加しました(使うことがあるのかわかりませんが)。
入れても入れなくても実害は特にありません。

定款の目的変更は登録免許税が30,000円の印紙が必要ですが、手続きは自分で簡単にできます。
申請から完了までで手続きに時間がかかりますので、早めにやっておいた方が良いです。

定款変更については、以下のサイトが役に立ちます。

④少額短期保険会社の定める研修を受講する

自分の申し込んだ少額短期保険会社によって研修内容は異なるようですが、私の申し込んだ会社は、テキストと問題集を勉強することが研修とのことで、実質研修は何もありませんでした。

他の会社では、集合研修をやっているところもあるようで、会社によって様々のようです。
これは少額短期保険会社の指示に従ってください。

⑤少額短期保険募集人の試験を受験する

以下のサイトから少額短期保険募集人の試験を申込します。
少額短期保険募集人研修機構

試験勉強には以下のテキストと問題集をやります。
少額短期保険募集人教育テキスト
少額短期保険募集人試験 受験対策問題集

私の場合は、近くの試験会場で最短の日程(3日後)で申し込みを行い、そこから勉強を開始し試験を受けました。
試験の詳細や、体験談については以下のページを見てください。

何で最初に試験を受けないんだと疑問に思った方もいると思いますが、少額短期保険募集人の試験には以下の通り受験資格が定められています。

【少額短期保険募集人の受験資格】
次の各号に掲げるすべての条件を満たす者とします。

  1. 少額短期保険募集人として保険募集に従事しようとする者
  2. 各少額短期保険業者(少額短期保険業者の登録を行う予定の者を含む。以下同様)が定める所定の研修を履修した者
  3. 各少額短期保険業者が定める基準に該当する者
  4. 保険業法および少額短期保険業者向けの監督指針に定める条件を満たす者または満たす予定である者

難しそうに見えますが、少額短期保険会社に代理店の申込をし、ここまでの手順を実施していればすべての条件をクリアしています。

⑥少額短期保険会社と代理店委託契約書を締結し、登録書類の準備をする

少額短期保険募集人の試験に合格したら、少額短期保険会社との委託契約を締結し、それと合わせて財務局への登録のための資料準備を行います。
必要な書類は全て少額短期保険会社が準備してくれるので、実務としては資料の中身の確認と、押印程度です。

⑦財務局へ登録申請

必要な書類を揃えたら、財務局へ登録手続きを行います。
この際に、登録免許税として15,000円分の収入印紙が必要になります。
実務上は、少額短期保険会社がやってくれるので、自分は印紙を買って郵送するだけです

⑧取扱いの開始

財務局への登録完了後、パンフレット等の募集に必要な資料をもらいます。
会社によっては、このタイミングで研修等を実施し、事務手続き等を教えてもらいます。
私の場合は、書類が郵送されてきて、契約に必要なシステムや手順等の説明を電話で受け、終了しました。
これで自分たちで少額短期保険の契約ができるようになります。

監査

代理店になってもほとんど手間がない保険会社を選んだのですが、年に一度の監査がありました。
どのように業務を行っているか、きちんと決められたルールを守っているか、セキュリティ対策はされているかなどを直接チェックされます。
店舗を持たない不動産賃貸業でも自宅に訪問されますので心しておきましょう。

まとめ

本記事では、火災保険の代理店になる方法をご紹介しました。

【要点】

  • 入居者が契約時に加入する賃貸用の火災保険のほとんどは、少額短期保険です。
  • 自分で代理店になることで、不動産会社と同様に火災保険の契約を行うことができ、ジモティーなどで入居者を見つけた際にも自分で契約できます。
  • 契約すれば代理店手数料ももらえ、必要な補償のついた火災保険を自分で選んで利用することができます。
  • 代理店にはなるには、取り扱いたい商品を選び、あとはその保険会社の指示に従って手続き等を進め、少額短期保険募集人の試験を受ければ代理店に簡単になれます。

空室を早く埋めるためには自分自身で入居者を見つけることは大変有効ですが、保証会社や火災保険も自分で扱えなければリスクが高くなってしまいます。
少額短期保険の代理店になるには、必要な資格もありますが、簡単に代理店登録をできます!
不動産投資で発生するリスクを減少させるためにも、火災保険の代理店になりましょう!