- トイレタンクの下から水が漏れている!
- 業者を呼んだら高額になるから自分で直したい
- 漏水している原因を知りたい
こんな悩みを解決できる記事を用意しました。
この記事でご紹介する手順でパーツを交換すれば、初めての方でも水漏れを直すことができます!
実際に使用した材料はコレだけです!
トイレの品番によって使用する材料は変わりますので、材料の探し方も合わせてご紹介します!
実際にトイレを分解した際の苦戦した箇所も合わせてご紹介するので、DIYされる方は最後まで読んでからぜひ実践してみてください!
慣れれば30分くらいで完了します
漏れている場所を特定する
タンクの下から水が漏れている場合でも、タンクの側面や上面など別の場所から漏れていることもあります。
そのため、まずはどこから漏れているのか特定してみましょう。
手順は次の通りです。
- トイレタンクを一度拭き上げる
- 水を流してどこから漏れているのか確認する
原因調査① トイレタンクを拭き上げる
どこから漏れているのか確認するため、まずはタンクを乾いた布やトイレットペーパーなどで水気を拭きとりましょう。
漏れがひどい場合には水が跳ねて他の場所が濡れている場合もあり、漏れていない場所を作業してしまう可能性もあるからです。
全体がある程度乾けばOKです。
原因調査② 漏れている場所を探す
次に、手で触ったり、トイレットペーパーや乾いた布で怪しい場所を拭くなどして漏れている箇所を特定しましょう。
継続的に漏れている場合もあれば、水を流したときだけ漏れてくることもあるので、トイレの水も流してチェックしましょう。
確認した結果、トイレタンクの下から漏れている場合には、このまま本記事を読み進めてください。
(もし、タンクの側面や上面から漏れている場合には、別のパーツ交換が必要です)
用意するもの
必要な工具
- ウォーターポンププライヤー
- マイナスドライバー
ウォーターポンププライヤーって何?
ペンチでつかめないナットとかを回す工具です。ホームセンターにも売ってます
必要な材料
- 密結パッキン(三角パッキン):SANEI トイレ部品 ロータンクサイフォン取付パッキン PP42-31S
- 排水管用パッキン:TOTO 排水管38mm用パッキン THY91507
トイレの種類によって使用する材料が違うので注意してください
今回TOTOのトイレですが、密結パッキンにSANEIのロータンクサイフォン取付パッキン PP42-31Sを使用しています。
念のためSANEIに問い合わせたところ、「TOTO製品と互換性あるので問題ない」とのことで、こちらの商品は32mmと38mmの兼用なので、便利です。
ちなみに、TOTOにも使って問題ないか問い合わせたところ、「他社製品は試験していないのでわかりません」とのことでした。
必要な材料・トイレの品番がわからない場合
どの材料使っていいか全くわからない場合はどうしたらいいの?
トイレの品番から適合する材料を探します
まずは適合する材料を調べるために、トイレの品番を調べてみましょう。
多くのトイレでは品番が記載されているため、こちらのTOTOのページを参考に品番を探してみてください。
もしトイレの品番がわからない場合には、COM-ET(コメット)というサイトを使えば外観や特徴などから品番を検索できます(プロの業者も利用しているサイトです)。
探し方法は、COM-ETのサイトの中から「修理施工ナビ」へ行き、「品番がわからない場合」というメニューを押せば、タンクの特徴などからトイレの品番を検索できます。
このサイト内でも必要な材料はわかりますが、よくわからない場合には、トイレを品番をメモして、TOTOに電話で問い合わせると確実です。
TOTOお客様相談室:0120-03-1010
「トイレの品番わからない」って電話で問い合わせたら、「品番はCOM-ETで探して」とのことでした
タンクの水漏れを直す手順
ここから実際に直す手順を解説します
トイレの種類や構造によって若干違うので注意してください。
手順① 止水栓を閉める
まずは、トイレの給水配管の上流にある止水栓(給水を止めるところ)を閉めましょう。
直接手で絞められるものもあれば、下の画像のようにマイナスドライバーで閉めるタイプもあります。
トイレ内に給水栓がない場合もあるので、そのときは外にある給水の元栓を閉めてください。
手順② タンク内の水を流す
給水を停止したら、タンク内に残っている水を全て流してください。
流し忘れてそのまま作業すると水浸しになります。
手順③ タンク下の配管を分解する
隅付タンクの場合には、タンクの下のナットを緩めれば配管を分解できます。
種類によって若干違いますが、まずは配管のナットをウォーターポンププライヤーを使って外しましょう(大きすぎて通常のモンキーレンチだと幅が合いません)。
古いとめちゃくちゃ固いので、壊さないように気をつけながら外しましょう。
外れると次のようになります。
次にタンクの真下にあるナットも外しましょう。
手で外せるものもありますが、金属製で固いものだったため、ウォーターポンププライヤーで外しました。
タンク下のナットを外すと、タンク内に残っている水が漏れてくるので、床が濡れないように注意してください。
タンク下のナットを全て外したら、その先にある配管のナットも外しましょう。
全てのナットを外したら、タンク下の配管を全て分解できます。
まず、トイレタンクの上蓋を開けて、オーバーフロー管を上に引き抜きます(オーバーフロー管が先ほど外したタンク下のナットと固定されています)。
これを引っこ抜くと、全ての水がタンクの下に流れてきます。
タンクからオーバーフロー管を抜き出すと、タンク下の配管を全て分解できます。
手順④ パッキンを交換する
タンク下の分解ができたら、パッキンの交換を行います。
今回はタンク下のパッキン2箇所に加えて、配管同士をつないでいるパッキンも合わせて交換しました(今回の漏水に関係ありませんが、開けたついでに一緒に交換しました)。
今回使用したパッキンはこちらです。トイレの配管は32㎜用(主に和式トイレ)と38㎜用(主に洋式トイレ)と種類が分かれているので注意してください。
TOTOのタンクでしたが、SANEIの兼用パッキンで問題ないとのことだったので、今回はこちらを使用しました(トイレの種類によって材料が違うので必ず事前に確認してください)。
④-1 密結パッキンの交換
まずは、オーバーフロー管についている密結パッキンを交換します(オーバーフロー管とタンクの隙間をふさぐパッキンです)。
古いパッキンを取り外したら、新しいパッキンへ交換します。
今回使用する「SANEI PP42-31S」というパッキンは、32mmと38mmのどちらも兼用で使えるので非常に便利です。
密結パッキン(下の画像の一番上のパッキン)は、これ一つで32mmと38mmの兼用になっており、平パッキンとスベリパッキン(下の画像の真ん中と下のパッキン)は32mmと38mmのものがそれぞれ入っています(今回は38mmを使用)。
先ほど取り外した密結パッキンを新しいものへ交換します(手で簡単に取り付けできます)。
④-2 タンク下のパッキン交換
次にタンク下の配管管のパッキンを交換します(オーバーフロー管と排水配管をつなぐパッキンです)。
まずは古いパッキンを全て取り外します。
古いパッキンを取り外したら、新しいパッキンへ交換します。
今回使用したパッキンは「TOTO 排水管38mm用パッキン THY91507」です。
中に入っている材料は3種類で、差し込みか、つば付きかで使用するパッキンが変わります。
今回は、差し込みだったので、赤色のパッキンと柔らかいパッキンを使用しました。
「TOTO 排水管38mm用パッキン THY91507」を配管に取り付け、「SANEI PP42-31S」に付属していた平パッキンとスベリパッキンも取り付けました。
④-3 途中の排水管パッキンも交換
排水管の接続部にもパッキンがついていたので、今回合わせて交換しました。
使った材料は同じく、「TOTO 排水管38mm用パッキン THY91507」です。
パッキンを取り付けたものが次の画像です。
手順⑤ もとに戻す
全て新しいパッキンへ交換したら、取り外した配管を全て元に戻していきます。
まずは排水配管を元に戻しました。
オーバーフロー管もタンク内に戻し、排水配管と接続し、全てのナット類を閉めれば作業完了です。
タンク内にもしっかり水が溜まっています(水のキレが悪かったので、ボールタップも一緒に交換しました)。
おー簡単そうだね
画像だけを見るとあっさり終わったように思えますが、実は全然水の漏れが止まらず作業完了までに4時間かかりました。
30分とか完全にウソじゃん!
慣れればです・・初めてだと相当苦戦します
何にそんなに時間がかかったのか、作業の注意点をご紹介したいと思います。
DIYされる際にはご注意ください。
作業の注意点
僕が全部作業しました。注意点をご紹介します
注意点① 古いと外れない
まず最初に苦戦したのは、ナット類が全然動かないということです。
新しいトイレであればあまり問題ないかもしれませんが、古い物件だと配管やナットの劣化などが原因で非常に固いことがあります。
力を入れすぎると設備が壊れてしまうので気をつけてください。
注意点② ナットが固すぎて元に戻せない
次に苦戦したのが、取り外す際に固かったナットが、戻すときには固すぎて途中で固着してしまい、全く動かなくなったことです。
オーバーフロー管はタンクの中でクルクル回って、肝心のナットはピクリとも動かず、外せないし閉まらないしどうしたらいいのか非常に悩みました。
最後は、どうにかこうにか無理やり回してなんとか取り外せましたが、この動かなくなったナットを外す作業だけで2時間くらい苦戦していました。
正しい方法ではありませんが、溝のゴミをきれいに掃除し、シリコンスプレーを何度もかけてナットの動きを良くしてから元に戻したところ、なんとか復旧できました。
固いなと思ったら、無理やり復旧せずにやり方を変えてみましょう
注意点③ パッキンの取り付け方に注意
パッキンは適切な位置で、適切な力で締め付けることで効力を発揮してくれます。
歪んで取り付けてしまうと、いくら増し締め(更に強く締めること)をしても、水は漏れてしまいます。
今回作業した際には、最初うまくパッキンが入らなかったために、全てを取り付けてから再度分解し、パッキンの位置を調整して締め直したらしっかりと水が止まりました。
何でもかんでも増し締めすればいいわけではありません
注意点④ 必ず正しい材料をそろえる
トイレの配管にもサイズが複数あるので、必ず作業するトイレにあった材料(パッキン)を準備しましょう。
ちなみに僕が作業した際には、一度間違えたパッキンを買ってしまい、返品&買い直しになってしまいました。
パッキンにも色んな種類があるので、ご注意ください。
まとめ:漏水の直し方
上記で紹介した材料を使ってパッキンを交換していただくと、タンク下からの水漏れは直ります。
最後にもう一度内容を確認しましょう。
難しそうに思えますが、実際にやっていることは意外に単純で、トイレを分解してパッキンを交換しただけです。
要領がわかっていれば意外と早く作業できますが、初めてやったときにはどこがダメなのかわからず、とにかく時間がかかります。
正直、こんなにうまくいかないなら最初から業者を呼んでしまえば良かったと後悔しながら作業しました。
全然水漏れが止まらなくてイライラで八つ当たりされました・・
時間がかかってもいいから自分で直したいという方以外は、最初から業者を呼んだ方が精神的にも非常に楽かなと思います。
もし業者へ依頼するなら
一刻を争うような水漏れの方は、次のような救急トラブルサービスを利用してください。
しかし、タンク下の漏水は、水を流したときだけ漏れることが多いので、下にバケツなどの水受けを設置すれば急がなくても問題ない場合もあります。
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