不動産投資での空室対策はとっても大切ですよね。
空室期間が1ヶ月長引けば1ヶ月分の賃料分損したことになってしまいます!
大がかりなリフォームは客付けには効果的でも高額になってしまい採算が合わないことも‥‥
低予算でガラッと部屋の印象を変えるのに効果的な、”色”を使いこなして、競合物件との差別化(写真映え)・内見時の印象アップを図りましょう。
色の効果と物件への活かし方についてご紹介していきます!
色の重要性
普通のシンプルな部屋の方が住みやすそうだけど、色ってそんなに大切なのかな?
それも一理あるけど、他の物件に埋もれちゃうよ。
不動産投資と色
不動産投資でインカムゲイン狙い(賃貸)の場合には、一刻も早く空室を埋める必要があります。
現在の部屋探しは、インターネットで条件を細かく設定し、絞り込んだ上で部屋画像を参考にして探している人がほとんどです。
そのため、空室を早く埋めるには【物件のスペック+写真でどれだけ人を惹きつけるか】が重要になってきます。
同条件の物件がずらりと並んだ中で、ベーシックな壁が白、床がブラウンという特徴のない部屋よりも、目を惹く色の入った部屋の方が目に留まりやすいのではないでしょうか?
ですが、目立たせようとしてごちゃごちゃとした色の部屋にしても住みたい家にはなりません。
部屋の特色と色の効果を最大限に活かして魅力的な物件、魅力的な物件写真にすることが重要です。
色の効果
色には様々な効果があることはみなさまもご存知かと思います。
賃貸物件に活かせそうな色の効果をご紹介します。
暖かい・寒い
色には暖色と寒色、中性色があります。
暖色・・・赤・オレンジ・黄
寒色・・・青・青緑
中性色・・緑・紫
同じ室温の部屋であっても色が違うだけで数度違って感じられると言われています。
そのため、暖かく感じさせたい部屋には暖色を使用し、涼しく感じさせたい部屋には寒色を使用すると効果的です。
また、照明にも涼しい色と暖かい色があります。
昼光色・・・青白く涼しい
電球色・・・黄みをおびていて暖かみがある
昼白色、白色・・・自然な色合い
壁などの色の変更が難しい場合には照明の色を変えると部屋の印象を簡単に変えられます。
明るい・暗い
日当たりが悪く薄暗い部屋はなるべく明るく見せたいですよね。
薄暗い部屋、奥まっていて暗くなっている場所には、明るい(高明度の)色を使用しましょう。
実際に物件に黄色のクロスを取り入れた例です。
東・南・西を建物に囲まれて日当たりが良くない物件のリビングです。
奥まって暗くなってしまう部分に黄色いゾウ柄のクロスを使用し、明るく見せています。
和室の名残りの木部は白く塗装し、CFも明るい色にして日当たりの悪さを感じさせないようにしました。
失敗例
北側で日当たりが良くない和室の床の間に暗い赤の臙脂色を使用してしまいました。
和を意識しすぎて部屋の明るさを全く考慮しなかったために、薄暗くお化け屋敷風な内装になりました。
和を意識した和紙シェードの照明もこれではお化け屋敷の提灯です。
そのまま賃貸へ出しました・・・・。
昼間の内見ならお化け屋敷に見えないのでセーフ!!
広い・狭い
色には進出色と後退色があり、部屋の演出に大きく関係してきます。
進出色と後退色は同じ距離にあっても色の違いで近く見えたり遠くに見えたりする色です。
近く見える色・・・赤>赤みオレンジ>黄色>オレンジ>黄緑
遠く見える色・・・青>青みの緑>青紫
アクセントクロスに赤を使用すると壁が近く見えるため、部屋が狭く感じてしまいます。
逆にアクセントクロスに青を使用すれば壁が遠くに見えて、広く感じさせてくれます。
狭い部屋を広く見せたいなら赤いアクセントクロスは禁物です!
また、膨張色と収縮色も広さに関係します。
膨張色と収縮色のわかりやすい例は、黒タイツは足が引き締まって見えるけれど白タイツは足が太く見えてしまうというものです。
明るい色は大きく見え、暗い色は小さく見えるのです。
物件をホームステージングする場合に、大きく見える色の家具や飾りを置くと部屋を狭く感じさせてしまうので部屋を広く見せたいならコンパクトで暗い色の家具を置くと部屋を広く見せられます。
逆に広すぎて落ち着かない部屋には明るい色の家具を置いて家具を大きく見せるといいかもしれません。
興奮・鎮静
色によって興奮する色と鎮静する色があります。
興奮・・・赤、オレンジ、黄
鎮静・・・紺色、淡い水色、青
書斎など集中したい部屋に青系を取り入れたり、遊び部屋に赤系を取り入れたりと、部屋の用途によって使い分けたり、内見時に印象付けるのに効果的です。
色が持つイメージ
色にはそれぞれ連想するイメージがあります。
個人差や文化によっても変わりますが、部屋をどう見せたいのかによって使い分けると効果的です。
色 | イメージ |
---|---|
赤 | 熱い、派手、情熱的、危険など |
オレンジ | 温かい、陽気、派手、楽しいなど |
黄色 | 明るい、目立つ、派手、注意など |
緑 | 若々しい、爽やか、安全、平和など |
青 | 爽やか、澄んだ、寒い、静かななど |
紫 | 高貴な、大人っぽい、おしゃれ、上品など |
ピンク | 女性的な、柔らかい、甘い、かわいいなど |
茶色 | 落ち着いた、地味な、渋い、大人っぽいなど |
白 | 純粋、清潔、綺麗、かるいなど |
灰色 | おとなっぽい、おしゃれ、上品、高貴など |
黒 | 暗い、重い、シック、高級など |
空室対策で色を活かすには?
どうしたら効果的に部屋に色を取り入れられるのでしょうか?
部屋の特性を考える
実際に色を取り入れるには、まずリフォームする部屋の特性をよく捉えましょう。
- 日当たり
- 暑い・寒い
- 狭い・広い
上記は変えられない、又は変えるのに費用が掛かる部分なので、色(視覚)でカバーすると効果的です。
部屋の特性を考えずに色を使うと逆効果にもなりますので注意が必要です。
リフォーム箇所を考える
不動産投資なら部屋のリフォーム費用はなるべく抑えたいですよね。
そのため、リフォームしない箇所に馴染むようなカラーコーディネートが大切です。
- フローリングやCFの交換が不要なら床の色をベースに
- 建具や巾木の色を変えるのが大変なら建具の色を活かす
- キッチンや浴室のタイルは変えにくいので活かす
などがあげられます。
ターゲットを決める
物件の間取りや立地なども考慮しつつ、ターゲットを決めていきます。
大雑把にでも構いませんが、詳細なターゲット像を決めた方が客付けに効果的だと言われています。
- 性別
- 年齢
- 趣味
- 性格など
ターゲット像と色の例
例えば下記の内容のようにざっくりとした人物像を思い描き、その人が好みそうな色を想像しましょう。
ターゲット像 | 好みそうな色 |
---|---|
男性、36歳、筋トレ 真面目で落ち着いた性格 | ジムを連想させる黒、シルバー 落ち着いたダークブラウン |
女性、29歳、メイク 大人っぽい性格 | エレガントな優しい紫 薄いグレー |
メインの色を決める
部屋の特性を把握し、リフォーム箇所を決め、ターゲットを決めたらやっとメインの色を決めていきます。
上の表の29歳女性なら、薄いグレーをメインの色に決めて配色を考えます。
エレガントな優しい紫とも相性がいいので、配色がしやすいかと思います。
簡単!失敗しない色選び
色を多用しない
色をたくさん使ってしまうとまとまりがない、統一感のない内装になってしまいがちです。
センス良くまとめられる自信があるならいいのですが、自信がない場合は1~2色程度に抑えると統一感のある部屋になります。
青系なら青の濃淡などで色を選ぶなど、同じ色の濃淡で色を合わせましょう。
色の濃さを合わせる
何色か使いたいなのら色の濃さを合わせるとマッチしやすいです。
ビビッドカラーで合わせるとパキッとした明るい印象になり統一感がでますね。
淡い色合い同士でまとめると柔らかな優しい印象で統一感がでます。
配色の本を参考にする
色の組み合わせにいまいち自信がない時や、配色が思いつかない時には配色の本を活用するととても便利です!
「こんな色の組み合わせも素敵!」「室内にこの色があるからこの色を使おう!」などアイディアが湧いてきます。
また、色彩検定やカラーコーディネーターなどの資格を勉強してみると不動産投資にも役立ちます。
失敗実例
初めての不動産投資で購入した事故物件のリフォーム後の写真ですが、色をあまり考えないで設備を新調したので失敗してしまいました。
ブラウンだから合うと思ったらチグハグになっちゃった。
床と巾木に合わせて流し台もブラウンで合わせたつもりでしたが、ブラウンにもライトブラウンとダークブラウンがあり、それぞれに合う色が違うためミスマッチになってしまいました。
床や壁の色と合わせるならダークブランか無難なホワイトを選ぶべきでした。
壁のタイルもDIYで補修した淡いブルーが浮いてしまっています。
流し台は新調しているので清潔感があり、悪い印象にはなりませんが、どうしても間抜け感が出てしまっています。
時間もお金もかけずに色を足す
ベーシックでシンプルな部屋に時間もお金もかけずに色を足して物件を目立たせる方法をご紹介します。
観葉植物を置く
部屋の隅に置くだけで爽やかさ、ナチュラル感、清潔感がアップできます。
ドアから入って目に入りやすい場所に置くとより効果的です。
写真映えや内見時のインパクトを考えるなら、背が高めである程度大きさがあるものを選びましょう。
本物は手入れや運搬が大変なのでフェイクグリーンがおすすめです。
花を飾る
華やかな色の花束は女性受け抜群です!
ある程度の大きさがあれば写真映えもします。
ターゲットに合わせて色を選びましょう。
花は生花が一番美しくてベストですが、空室の部屋に何日も飾るには向きませんので、造花をお勧めします。
造花もピンキリですので、なるべく精巧にできた本物そっくりのものやプリザーブドフラワーなどを選びましょう。
絵を飾る
絵を飾るのはかなりセンスが問われますので、あまりおすすめはできませんが、部屋の印象をガラリと変えられます。
ニトリなどで安価に買えるキャンバスポスターはポップでカジュアル感があり、飾りやすいかと思いますが、高級感を出したい時には向かないかもしれません。
「絵は種類が豊富過ぎて選べない!」「センスが壊滅的で自信がない」という方には、壁に簡単に取り付けられるフェイクグリーンがおすすめです。
植物なら失敗しにくいので選びやすいですね。
照明を変える
一般的なシーリングライトだと、部屋に同化してしまい何のプラス要素にもなりません。
天井に付けるのであまり目立たないようにも思えますが、目立つデザインの照明に変えてみるとそれだけでも部屋の雰囲気をガラリと変えてくれます。
カーテンを取り付ける
窓は壁に占める割合が高いため、とても目に付きやすいです。
薄いレースカーテンだけ取り付けてほんのり演出したり、厚いカーテンも取り付けて部屋の雰囲気を一気に演出してもいいかと思います。
まとめ
不動産投資で役立つ色の知識をご紹介しましたが、いかがでしょうか?
- 部屋を暖かく見せたいなら暖色
- 部屋を涼しく見せたいなら寒色
- 部屋を明るくしたいなら黄色・黄みのオレンジ・黄緑
- 部屋を広く見せたいなら青
- 部屋の特性をよく捉えてから色を選ぶ
- 色を多用すると失敗しやすい
- 色の濃さが違うと合わせにくい
- 小物で色を足して部屋の演出をしても効果的!
私も色の勉強をしてから内装リフォームの仕上がりがグッと良くなったので、皆様も色を活かして空室対策をしてみませんか?