築60年超えの傾き有・雨漏り継続中の戸建てを購入し、傾きを表面上のリフォームだけで修繕して再生させました。
その後、無事に入居者も決まりました。
この傾いた物件を購入してから約3年経過しましたが、実際にリフォームにかかった費用やその後の収益を公開したいと思います。
食わず嫌いせずにチャレンジしてみると、意外にうまくいくパターンもあることを知っていただければ幸いです。
傾き+雨漏りだと、リフォーム費がとんでもないことになりそうだけど・・。収益物件として大丈夫なのかな。
私も色んな面ですごく嫌な物件でした。でも、手放せなくなりました。
傾き有物件で実際にかかった費用一覧
物件購入費用
物件の売買価格は140万円でした。
売買時の諸経費は、仲介手数料、登記費用、売買契約書の印紙代、固定資産税の精算金が追加でかかりましたが、諸々合わて約21万円でした。
そのため、物件の取得費は合計で約161万円です。
リフォーム費用
傾き物件で実際に行ったリフォームは以下の通りです。
各工事を全て別々の職人へ直接発注しているので、足場屋さん、塗装屋さん、板金屋さん、大工さん、電気屋さん、解体屋さん、清掃屋さん、ガス屋さんが来てくれました。
項目 | 金額 |
---|---|
足場設置 | 9万円 |
塗装(屋根、外壁) | 25万円 |
板金屋根葺き替え | 27万円 |
床板重ね張り(傾き修正込) | 40万円 |
その他大工工事 | 29万円 |
電気工事(電気の引込) | 8万円 |
壊れた小屋の解体 | 10万円 |
ハウスクリーニング | 3万円 |
ごみ処分 | 2万円 |
その他、材料代等 | 36万円 |
合計 | 189万円 |
材料費内訳 | 金額 |
---|---|
クッションフロア | 7万円 |
クロス | 6万円 |
洗面化粧台 | 3万円 |
ロールスクリーン | 2万円 |
水栓 | 2万円 |
TVモニタホン | 1万円 |
他 | 15万円 |
合計 | 36万円 |
職人さんの作業と並行して自分たちでDIYもやっています。
実際にDIYしたのは以下の箇所です。
傾き直して屋根を直しただけかと思ったけど、色んな工事をやっているね
色んな職人さんと一緒に工事したので良い経験になりました。完璧な状態にはしていませんが、住む分には問題ないレベルで綺麗に仕上げました。
取得時費用のまとめ
物件の取得で161万円、リフォームで189万円かかり、合計で350万円かかりました。
今回の物件では、公庫から売買代金とリフォーム資金として300万円融資を受けたので、実際の手出しは50万円で済みました。
当初は、リフォーム費用を150万円程度に抑えるのが目標でしたが、解体を前提としていたため電気の引込が撤去されており、引込工事が追加されたり、発電機のレンタルが必要になったり、予想外の出費が発生しました。
また、実際に工事して初めて気が付いたこともあったりで、まぁなんとか許容範囲内かなと思います。
空室期間
ボロボロの空き家を購入したので、物件の売買から入居者が入るまでしばらく期間が空きます。
実際にかかった期間をご紹介します。
リフォーム期間
リフォーム期間は、DIY分も含めた全ての工事期間で1ヵ月ちょっとです。
たろーが会社員でDIYは休日しか動けないので、DIY日数は週2日間+祝日+有給分といったところです。
引渡し前に不要な小屋は撤去してもらい、引渡し直後に足場を施工しました。
板金屋さんの屋根工事と並行して、室内は大工さんが工事し、自分たちは大工さんの工事していない部屋からクロスを施工していきました。
板金屋さんが終わったら外壁塗装をスタートし、大工さんの床工事が終わったら、大工さんが他の工事をしている間にクッションフロアをガンガン貼っていきました。
DIYで慣れしている内装工事以外は全て外注とし、職人さんたちの工事と並行して進めることで無駄なく終わらせることができました。
リフォーム期間って休みないの?
たろーは週5日サラリーマン+週2日DIYなので、完全休みなしです。でも病気になってからは身体に負担かけないように、夕方17時頃には必ず帰るようになりました。ちなみに、私は週2日DIY+週5日アニメなので、忙しいです。
募集期間
工事がほとんど終わった段階で、すぐに写真撮影を行い、入居者の募集を開始しました。
募集を開始してから3週間弱で入居者が決まり、その3週間後に入居だったので募集開始から1ヵ月ちょっとで入居となりました。
物件の決済から数えると、約2ヵ月半で入居となりました。
実際の利回りとCCRについて
固定費
傾き有物件で毎年かかる費用は以下の通りです。
項 目 | 金 額 |
---|---|
固定資産税 | 1.7万円 |
火災保険 | 3.6万円 |
合計 | 5.3万円 |
大型の台風で屋根が壊れたり、色んな支出が発生しましたが、火災保険の特約による収入の方が大きかったこともあり、実際に持ち出しとなった工事は今まで一度もありません。
広告費
現在の入居者を募集する際に、広告費(AD)を1ヵ月分として募集を行いました。
これまでにかかった広告費は家賃1ヵ月分のみです。
家賃
家賃は5.7万円/月で賃貸しています。
そのため、年間の家賃収入は、68.4万円です。
投資成績
わかりやすくするため、広告費を無視して毎年の固定費と家賃で計算を行うと、実質利回りで18.0%です。
実質利回り = (家賃-固定費)/(取得費総額)
= (68.4万円-5.3万円)/350万円
= 18.0 %
また、今回は融資を受けていますが、返済と利息を合計すると年間で約25万円を支払っています。
CCR(自己資金配当率)を簡単化して計算すると、CCRは76.2%です。
CCR = キャッシュフロー/自己資金額
= (家賃-固定費-返済)/(取得費総額-融資額)
= (68.4万円-5.3万円-25万円)/(350万円-300万円)
= 76.2 %
収入は家賃のみで計算していますが、この物件については生活保護の家庭だったこともあり、更新料ももらっています。
さらに、たまたま土地の一部を一時的に市へ貸し出すという幸運も重なり、実際の収益としてはもっと高いです。
収益が良くなったのは本当に偶然の出来事の重なりですが、安定して稼いでくれる物件に仕上がりました。
CCRって何を意味しているの?
『米くれ(CCR)』というお腹が空いた状態のことです。
騙されちゃだめです!CCRは、投下した自己資金に対するキャッシュフローの割合のことで、1年間当たりの自己資金の回収率を表しています。融資を受けるとレバレッジ効果でCCRは高くなり、投下した資金からどれくらい効率的に利益を得ているかがわかります。
まとめ
築60年超えの傾き有・雨漏りの戸建ての投資成績を紹介しました。
簡単にまとめると以下の通りです。
傾きを表面的に直すためにかかった費用は40万円だけで、ほとんどは家全体がボロボロすぎてかかったリフォーム費用です。
傾き有物件は必ずしもおススメできるものではありませんが、もし表面的な工事でどうにかなりそうで、かつ高利回りに仕上げられそうであればチャレンジしてみるのもありかもしれません。