この記事では、
- 気になる物件があったら、どうやって問い合わせたらいいの?
- メールと電話は、どっちの方がいいの?
- 問い合わせで気を付けた方がいいことはあるの?
という方へ、不動産会社へ問い合わせ方法について解説したいと思います。
電話とメールどっちがいいの?
必ず電話にしましょう!
(注意)
・長期間放置された物件を買う場合のやり方です。
・もしスピード勝負であれば、即電話をかけて即電話で買付を入れると宣言しましょう。
問い合わせする前に確認しておくべきこと
事前確認① 掲載会社の取引形態を確認
物件情報を見ていくと、「契約形態」と書かれた欄が見つかりますが、ここに何と記載されているかが重要となります。
書かれるパターンとしては、以下の5種類のいずれかです。
- 一般媒介
- 専任媒介
- 専属専任媒介
- 仲介
- 売主
一般媒介
一般媒介契約のことで、売主(依頼主)が複数の不動産仲介業者に重複して仲介依頼できる媒介契約です。
売主自らも買主を探して契約を結ぶことが可能です。
専任媒介
専任媒介契約のことで、売主(依頼主)が複数の不動産仲介業者に重複依頼できない媒介契約です。
一般媒介と同様に、売主自らが買主を探して契約を結ぶことが可能です。
専属専任媒介
専属専任媒介契約のことで、売主(依頼主)が、他の宅建業者に重複して依頼することができない媒介契約です。
依頼した媒介業者が紹介する相手以外の人とは取引できない媒介契約をいいます。
仲介
「媒介」は売主からその媒介会社が直接物件を預かっているのに対して、「仲介」はあいだに「媒介」業者をはさんで物件を紹介しています。
売主
紹介している不動産会社自身が売主です。
事前確認② 元付業者を探す
契約形態の中で「仲介」と書かれている場合には、可能であれば「元付(もとづけ)業者」を探しましょう。
仲介して紹介している不動産会社のことを「仲介会社」もしくは「客付(きゃくづけ)業者」といったりしますが、この会社は媒介業者をはさんで物件を紹介しています。
売主から直接物件を預かっている不動産会社のことを「元付(もとづけ)業者」ともいいますが、売主や物件の詳細情報、販売状況を正確に知っているのは「元付」の会社であり、売主と直接交渉するのも「元付」業者です。
そのため、「仲介」業者ではなく「元付」業者を探して電話をかけましょう。
仲介業者だと絶対にダメなの?
事情の分からない方も多く、二度手間三度手間になることもあります。交渉頑張ってくれる方もいるので絶対にダメというわけではありません
事前確認③ 購入概算額を決めておく
不動産情報サイトに載っている情報から、簡単に物件の積算評価や収益計算を行い、いくらなら物件を買ってもよいのか計算しておきましょう。
なお、積算評価や収益計算を厳密にやる必要はなく、積算評価は概算で行い、収益計算は周辺の家賃相場を確認し、現実的に貸し出せそうな賃料で計算してみましょう。
計算した積算評価額と利回りを確認し、実際にいくらなら買ってもいいのか概算でいいので金額を決めておきます。
例えば、積算評価で300万円の物件を400万円で売られていたら、総額330万円なら買うという具合です。
電話で確認すべきこと
自分の欲しい価格が決まったら、勇気を出して元付会社に電話をかけてみましょう!
電話の話し方は次のように言えば大丈夫です。
へそ太郎と申します。アットホームに掲載されているコーポ南極について伺いたいのですが、担当者をお願いいたします。
そして、担当者が出たら、物件の詳細を確認していきましょう。
どんな物件を狙うか次第ですが、築古物件を狙っている僕は、以下の内容を電話で確認しています。
確認事項① 現在販売中かどうか
コーポ南極は現在も販売中でしょうか?
掲載されていたとしても、すでに契約済という場合や、既に買付が入って交渉中といった場合も多々あります。
必ず最初に確認しましょう!
確認事項② 買付(反響)状況
コーポ南極は過去に買付とか入ってますか?
これを聞いた時点で業者もしくは投資家として認識されます。
教えてくれない場合もありますが、次の内容について確認してみましょう。
- 過去に買付があったのかどうか
- 過去の買い付け額と売主の反応
もし指値をする前提で挑む場合には、過去の買付状況が特に重要です。
もし誰も買付をいれていない場合や全く反響がない場合には、交渉のチャンスがあります。
過去に買付があった場合は、自分の狙っている金額と比べてどうなのかを確認しましょう。
基本的に自分より高い価格の買付で失敗しているときにはその場で諦めますが、もし過去の買付から期間があいている場合は交渉の余地ありです。
確認事項③ 売主はどんな人か
売却理由を教えてもらえませんか?
これを確認すれば、売主がどんな人なのか教えてもらえます。
もし売主が自分と同じ不動産投資家であれば、価格交渉はせいぜい数十万円程度なので、売出価格と希望価格が違い場合を除き、その場で諦めましょう。
それ以外の売主や理由であれば特に問題はありません。もし売り急いでいるのであれば、間違いなくチャンスです。
確認事項④ いつから売りに出ているのか
いつから売りに出ているんですか?
ずーっと物件を見続けていると、いつから掲載されているのかわかると思いますが、たまたま見つけたのであれば必ず確認してみましょう。
もし掲載直後だとすると、大幅な指値は基本的に難しいです。
全く反響がない、数カ月間放置されているとすれば交渉のチャンスがあります。
確認事項⑤ 雨漏り、建物の傾き
建物に雨漏りとか傾きはありますか?
もし使用するのに高額なリフォーム費がかかり、しかも交渉の余地がないという場合にはこの時点で諦めます。
ただし、諦めるのは交渉の余地がないときだけで、雨漏りや傾きがあっても価格次第では検討してみるのも良いと思います。
明らかな欠陥があれば、指値の根拠にもなるので、チャンスかもしれません。
ちなみに、僕自身は、雨漏り物件も、傾いた物件も、白アリや獣に食い散らかされたの物件も、外壁が崩れ落ちている物件も買ったことがあります(決しておススメはしませんが)。
確認事項⑥ トイレ
トイレって和式ですか?
水回りのリフォームが必要な物件だと、それだけでお金がかかります。
間取り図や内部写真のない物件のときには、トイレの状態を確認しておきましょう。
和式トイレは洋式へのリフォームに20~30万円はかかります。
確認事項⑦ 上下水道の接続状況
建物に上下水道は接続されていますか?
物件情報に水道や下水ありと記載されていても、近隣にあるだけで接続されていないことも多々あります。
もし購入後に自分で上下水道を接続すると最低でも50万円程度はかかるので、必ず最初に確認しておきましょう。
なお、井戸水は過去に痛い目を見ているので、特に注意しています。
内見するかどうかを判断する
電話でヒアリングした結果、自分の希望価格で買える見込みが全くないときには、その時点でお礼を言って潔く諦めましょう。
しかし、もし建物の状態が悪かったとしても価格交渉の余地がありそうであれば、考える前に内見を申込ましょう。
実際に見てみてダメならそこで諦めればいいので、まずは足を運んでみることが大事です。
その物件がダメだったとしても、そこから別の物件を紹介してもらえたり、運命的な出会いの可能性もあります。
「まず行動するということは、失敗することもあれば恥ずかしい思いをすることだってある。
引用:Gackt、「GACKTの勝ち方」より
だが、その恥ずかしさも、自分を成長させるための大きな糧となる」
電話でのNGワード
僕の場合は、価格交渉を前提に内見・買付することが多いのですが、初めて電話する相手に対して電話での価格交渉はおすすめしません。
信頼関係がない状態での根拠なき指値は、間違いなく相手に嫌われ、交渉は即座に失敗します。
電話で金額確認とかしてたけど、あれはいいの?
「交渉の余地があるか」だけを確認し、欲しい金額は決して言いません
価格交渉の成功確率をあげたいという場合には、相手との信頼関係構築を最優先に考えて、電話ではあくまでも状況確認のみを行い、価格交渉などは実際に会ってからにした方が良いです。
ただし、例外的な手法として、エリアを限定せずにガンガン指値をして物件を探すという方は、あまり深く考えずに電話で交渉した方が早い場合もあります(僕は投資エリアを自宅から30分以内と絞っているので、無茶苦茶な交渉は避けています)。
まとめ
本記事では、気になる物件を見つけた後の不動産会社への電話のかけ方をご紹介しました。
要点は次のとおりです。
電話で失敗したらどうしようと恐れる気持ちもあると思いますが、大事なことは躊躇せずに動くことです!