4棟目に購入した『獣の巣物件』では、初めて日本政策金融公庫(以下、『公庫』と記載します)から融資を受けました。
1棟目は現金、2棟目~3棟目は信用金庫融資、そして4棟目で初めて公庫へチャレンジしました。
公庫の融資は、ぶたどん(妻)が代表の法人で『女性、若者/シニア起業家支援資金』という制度を利用して申込をしました。
女性起業家として申し込んで、公庫ではどんなことを聞かれたのか、本記事では公庫融資の体験談をご紹介します。
法人の設立
ぶたどん社長になる
4棟目獣の巣物件を購入する前に法人化をしました。
もともと法人で事業拡大することを考えて不動産投資をスタートしましたが、本当にうまくいくのかもわからなかったので最初は個人事業としてスタートしました。
1棟目~3棟目までは個人事業として物件を購入し、3棟目のリフォームが終わった時点で法人を設立しました。
たろーはサラリーマンで副業禁止のため法人の代表になれず、そして今後女性起業家として有利な条件で融資を受けるために、私(ぶたどん)が代表になってしまいました。
この「いますぐ妻を社長にしなさい」という本の影響です。
私は小心者で人の上に立つような人間ではなく、後をくっついて歩くような人間ですので代表なんて務まる器ではないのですが、
名前だけだから!
何もしなくても大丈夫だから!
とたろーの口車に乗せられて代表になってしまったのです。
法人の設立
法人は合同会社として、設立は外注せずに、自分で全て挑戦しました。
詳細は別の記事で整理しようと思いますが、『会社設立ひとりでできるもん』というサイトを利用して作りました。
法人設立って難しいの?
定款の細かい記載とかどうするかなぁと悩みはありましたが、合同会社の設立に関する本もたくさんあったので、それを参考にして作りました。意外に簡単です。
公庫への融資申込
女性、若者/シニア起業家支援資金とは
公庫の融資制度には色んなものがありますが、女性社長や若い方に有利な制度として、「女性、若者/シニア起業家支援資金」があります。
通常の公庫融資(一般貸付)だと、設備資金は10年以内の借入になるりますが、「女性、若者/シニア起業家支援資金」という制度だと20年以内になるため大変有利な条件で融資を受けられます。
私(ぶたどん)が社長になったのも、夫(たろー)がサラリーマンの副業規定で社長になれないことと合わせて、女性起業家としての制度融資を利用したかったからです。
一見何て素晴らしい融資制度なんだろうと思いますが、「女性、若者/シニア起業家支援資金」という名前の通り、あくまでも女性である私(ぶたどん)が主体で動いていると見せなければなりません。
銀行さんならサラリーマンの夫の代わりに妻が代表で法人を立ち上げたということを理解してくれ、実質の経営者である夫メインで話を進めてくれるのですが、公庫はそうはいきません。
面談の時も、タローと2人で行きましたが、担当者は必ず私に話しかけてくるのです。
公庫への提出資料
まず最初に公庫へ提出した資料を紹介します。
基本的に、これまで信用金庫に出していた資料と同じもので、それに公庫の指定書式の申込書を加えたものです。
資料を準備したら申込を行います。
郵送もしくは直接窓口で提出も可とのことで、銀行や信金だと、その場で担当者との面談があるので同じ感覚で公庫へ直接提出しようと思い、支店へ向かいました。
公庫でドキドキしながら資料を提出すると、
融資の申し込みをしたいのですが・・
資料お預かりします。それでは後日、担当者から面談の日程についてご連絡いたします。
え!面談ってすぐにできないんですか!?
担当者も決まっていないので本日はこれで終了です。
ただ、提出しただけで即終了しました。
公庫の申し込みは郵送でやった方が良かったです。行くだけ時間の無駄ですね。
公庫との面談体験記
担当者から電話連絡を受ける
公庫へ資料を提出してから数日後、公庫の担当者から電話がありました。
内容は、『必要書類』と『面談の日程』についての連絡で、当初提出した資料以外に、下記資料も必要とのことで準備しました。
公庫の面談で聞かれたこと
なぜ不動産賃貸業を始めたのですか?
戸建てに引っ越したいと思って賃貸の戸建てを探したのですが、お手頃な家賃だと古くて綺麗な家がなかったので、自分で作ってみようと思いました。
どうしてお住まいは賃貸のままなのですか?
自分の家を先に買ってしまうと借り入れが増えて事業を進めにくくなってしまうので、自分は後からでいいかなと・・
ご夫婦でやられているようですが、どちらが不動産賃貸業を始めようとしたのですか?
私です。私の両親も昔住んでいた家を賃貸に出していたので、賃貸業にはなじみがありました。
どういった方をターゲットにしているのですか?
低所得層のファミリーをターゲットにしています。
女性としての強みは?
えぇっと・・物件を決める際の主導権は女性にあると言われているので、女性目線に立ってリフォームができます。
なるほど、具体的には?
女性がよく使う水回りの細かな部分まで気を配ります。例えば水栓金具とか・・・・
・・・・。
古い物件ですが、ちゃんと使えますか?
えぇっと・・(たろーチラッ)
リフォームするので大丈夫です!これまでも同じような古い物件をやってきました。
経理はどのようにしているのですか?
私は数字に弱いので、得意なたろーに任せています。
自分で会計ソフトを使って管理しています。仕訳の確認や申告書の作成のみ、会計士にお願いしています。
など、銀行とはちょっと違った質問をされました。
「女性、若者/シニア起業家支援資金」という制度を使うため、起業した経緯や女性としてのアピールポイントが重要だったのかもしれません。
面接や面談、プレゼンなどの経験に乏しい私は本当に緊張してしまい、あまりうまく返答ができませんでした。
たろーのフォローもあり何とか乗り切れましたが、一人での面談だったら無理でした。
公庫の審査から融資実行までは銀行よりも早く、面談後はお手紙が郵送で届くだけで担当者との電話や直接会う機会はほぼなくなり、とてもシステマチックです。
結果、獣の巣物件の購入とリフォーム資金として270万円を金利0.7%で融資を受けることができました。
2017年のことなので、現在では不動産業に対してかなり融資が厳しい状況になってしまって残念です。
次回は5棟目に入ります!