本記事では、
- 内見した後に他の不動産屋に変えても大丈夫?
- 初期費用が高いので、他の不動産屋で契約したいけど問題ない?
- 他の物件も見たいから、他の不動産屋へ相談しても良いの?
このような疑問について解説をしたいと思います!
回答としては、入居申込前であればどこの不動産屋へ変更しても全く問題ありません。
実際に内見と契約で別の不動産屋を利用されている方も多いです!
入居申込した後はダメなの?
入居申込後だとダメな場合もあります
厳密には契約が成立していなければ問題なくキャンセルもできるので、別の不動産屋で契約しても問題ないはずですが、入居申込後に変更するとトラブルになるケースもあります。
では、実際にどういったケースであれば不動産屋を変更して問題ないのか、また、何が問題になるのか詳細に解説していきたいと思います。
内見後に別の不動産屋へ変えてもいいのか?
「入居申込書を提出するなど、入居の意思を伝える前まで」であれば、内見時と違う不動産屋に問題なく変更できます。
不動産屋を変更できるかどうかは、具体的には次のようになります。
- 内見しただけで、入居申込(入居したいとの意思表示)を一切していない
- 一度入居申込をしたが、適切にキャンセルでき、入居申込をした物件とは違う物件へ内見・申込をする
- 入居申込をした後(口頭で伝えた、入居申込書を書いた、申込金を支払った)に、同じ物件へ別の不動産屋から入居申込を行う
- 重要事項説明を受けて賃貸借契約が成立した後(契約の解約が必要)
一般的に、不動産屋さん(宅建業者)による仲介では、書面による重要事項の説明を受け、賃貸借契約書に署名捺印をしたときに契約成立となります(ただし、契約の成立は、それぞれのケースごとに具体的な事情を基に個別判断されます)。
そのため、多くの場合、重要事項の説明を受ける前であれば賃貸借契約のキャンセルはできます。
しかし、いくら契約のキャンセルができるとは言っても、一旦最初の不動産屋さんで入居申込をした後で、正当な理由もなく別の不動産屋さんを通して正式に契約手続きを行うことは、その後のトラブルに発展する恐れもあります。
そのため、入居申込をする前までなら別の不動産屋さんで問題なく契約できます。
キャンセルはできても、同じ物件に申し込めなくなることもあります
入居申込をすると何が問題になるの?
心情的な問題とか・・。続けて解説していきます
なぜ入居申込後は不動産屋を変更できないのか?
問題点は2つです!
問題点① 契約成立とみなされる場合もある
1つ目の問題点は、入居申込をしてしまうと、状況によっては契約が成立していると判断され、キャンセルができなかったり、損害賠償を受ける可能性があるということです。
なぜなら、賃貸借契約は、民法上、契約書面を作成しなくても、口頭で合意するだけで成立する契約(これを「諾成契約」といいます)であり、双方が合意に至ったときに契約が成立となるからです。
口約束で契約成立になっちゃうの?
不動産屋の仲介であれば状況は少し違います
ただし、不動産会社(宅建業者)が仲介に入る賃貸借契約では、宅地建物取引業法という法律によって重要事項の説明が義務付けられており、一般的には書面を用いた重要事項の説明がなければ契約成立とはなりません。
しかし、いくら一般論で契約の成立は重要事項説明後とはいっても、万が一裁判などに発展した場合は、それぞれのケースごとに具体的な事情を基に個別判断されるため、キャンセルできない(契約が成立したと判断される)といったケースもあります。
また、契約や部屋の準備を行った後でキャンセルされると不動産屋さんや大家さんにとっては実害が発生するので、損害賠償を請求される可能性もありえます。
つまり、一旦入居申込をしてしまうと、「重要事項の説明を受けていないから契約は成立していない」だけでは済まない場合もあるので、入居申込前であれば法的にも問題なく変更できます。
キャンセルについては、こちらの記事で詳しく説明しています。
問題点② マナー違反
2つ目の問題点は、入居申込をしてから別の業者で契約するという行為は、不動産業界でのマナー違反(「抜き行為」と呼ばれます)として嫌われているからです。
最初に内見をしてくれた不動産屋さんが客付業者(元付業者からの依頼で入居者を紹介している不動産屋)であれば、以前に入居申込したことは客付業者間ではわからないので問題にはなりにくいです。
しかし、最初に行った不動産屋さんが元付業者(大家さんと直接契約している不動産屋)だったとすると、別の不動産屋から入居申込をしたとしても同じ元付業者へ連絡がいくので、一度入居申込をしていることはわかっています。
つまり、次のような状況になります。
マナー違反で断られる例
コーポ南極に入居申込します!
(元付業者)
わかりました!手配しますね
やっぱりキャンセルします!ごめんなさい!
その後、別の不動産屋へ行き、
コーポ南極に入居申込します!
(客付業者)
わかりました。入居審査を行うので少々お待ちください。
(元付はA不動産だからそちらに連絡しないとね)
入居申込を受けたら、B不動産は元付であるA不動産に対して入居申込書を送ります。
(元付業者)
(あれ?このお客さんウチでキャンセルしたのに・・。こんなマナーのないお客さんは大家さんに悪いから断ろう)
(元付業者)
すいません、このお客さんとは契約できないのでお断りしてください
(客付業者)
入居審査の結果、否認されてしまいました。申し訳ございません
なんで!!
法的には全く問題はない場合でも、心情的な問題として受け入れがたいとなってしまうことがあります。
長年やっている老舗不動産屋だとマナーの問題に特にうるさいです。そんな暗黙の業界ルールなんて知るはずないでしょって思いますが
そのため、他の不動産屋へ変更できるかどうかは、
- 基本的に、入居申込前であれば問題ない
- 最初に行った不動産屋が元付業者でなければ、入居申込後でも問題にならないこともある(ただし、適切にキャンセルができていれば)
と覚えておいてください。
なお、どこが元付業者なのか探したい方は、こちらの記事を参考にしてください。
賃貸申し込んだ後に、違う不動産屋から
— あさひ (@xxJJ_0126xx) January 24, 2020
(内見予約してたけどキャンセルした)手数料ありで申し込みされましたか?うちなら無しで行けます
ってきたけど、抜き行為っていうんやなコレ。
入居申込前ならお得な不動産屋を利用しよう!
以上で、内見後に不動産屋を変えても問題ないのかご紹介しました!
要するに、入居申込をしたかどうかが一番問題になるということです。
一度申込をしてしまうと、仲介手数料を安くしてくれる不動産屋であっても、引き受けを拒否するケースもあります。
逆にいえば、入居申込さえしていなければ、どこの不動産屋で契約するかは完全に自由なので、初期費用を比較し契約した方がお得に引越しができます。
もし入居申込前であれば、ぜひ次のサービス(不動産会社)を利用すれば同じ物件であっても簡単に初期費用が下がります(2023年時点の情報です)。
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